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HON-NO-HANASHIほんのはなし

縦にも置ける横長の本

仕上がりサイズ:B5変形(縦139㎜×左右213㎜×厚さ11.5㎜)
綴じ方:アズマ綴じ(背中に特殊な加工を施し、開きをよくしたもの)
本文:128p:b7トラネクスト 46/68.5k
表紙:ワールドクロス No201S-61 墨田織り、芯ボール:NPCC#20

こんにちは、最近は職種柄急に忙しくなって来てしまい色々と慌てふためく日々が続いております。
急に寒くなってきて、急に忙しくなってきて……ちょっと気を引き締めないとあっさりと体調を崩してしまいそうなので
どうにか気を引き締めていきたい所存。

病は気から、とも言いますしね。あながち間違ってないと思うのですが
だからこそ忙しい時を乗り切った後、気を緩めた瞬間に体調が悪くなってしまうのも
悲しい話です。

出来るなら健康でいたいものですが、そうなると日々の運動や食事に
気を遣わねばいけない……食事はまだしも運動は……うん。

こうなったら毎日ラジオ体操をするのが一番かと思いますね。
前に何日か続けた時は予想外の疲労に小学生の時は夏休みだけとは言え、
これを毎日やっていたのか……と戦慄したものです。

久々にラジオ体操を始めようかなぁと思いつつ、今回のおはなしはこちらです。

 

一見なんの変哲もない書籍ですが

 

開いてみると……

   

   おや? なんだか本の様子がおかしいぞ?

そう、一見しただけじゃ分かり辛いですがこの本表紙は縦長、しかし本文は横長になっているのです。

表紙と本文の開き方が逆で垂直になってるので、例えば表紙を左右に開けば本文は上下に。
一方表紙を上下に開いた場合は本文は左右の開きになります。

 
  こんな感じですね。

本文には何も印刷されてないので少々イメージが掴み辛いかも知れませんが、
それでもかなり本を作る時の幅は広がると思います。

例えば本棚に置く時などを考慮して流通している書籍のほとんどが縦長。
たまーに横長の本があったりしますが大体が本棚から飛び出してしまう悲しい仕様……。

もちろん向きを変えればすっぽりと収まってはくれますが、そうなると今度は背表紙が見えないので
なんの本か分からなくなってしまう。
その一冊、二冊くらいならまだ分かるのですが絵の技術書やイラスト集だと
結構横長の本が多くなっちゃうんですよね。

おかげで本棚に並べると飛び出す、そして縦に置くと見え辛くなる。

果てさてどうしたものか。そんな時に今回のような本の造りはありがたいですね。
「縦にも置ける横長の本」、中々良いです。

それにこの作り方だと4面分丸々使えるギミックとかも出来そうですよね。
四枚一組のイラストとか。

 
改善点としては余りありませんが、強いて言うなら本の開きでしょうか?
もう少し開くようにした方が読みやすくなる気がします。

「縦にも置ける横長の本」、どなたか採用してみてはいかがでしょうか?

それでは本日はここまで。
また次回のお話にてお会いしましょう。

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