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HON-NO-HANASHIほんのはなし

イルミカラーそれはとても眩しい色

仕上がりサイズ:B5変形(縦92㎜×左右135㎜×厚さ10㎜)
綴じ方:アズマ綴じ(背中に特殊な加工を施し、開きをよくしたもの)
本文:96p(オーロラコート K/93.5k)
見返し:オーロラコート K/93.5k
表紙:イルミカラー緑46T/80k
背継表紙クロス:東京リネン No320-71
芯ボール:NPCC#34
花布:伊藤信雄商店#73

こんにちは、最近ココアを良く飲むのですがココアを見る度に思い出すんですよね。

某推理漫画のココアに砂糖を入れる時。
膜が張って一杯分くらいなら溶かさずに飲めると言う、理科の実験的なトリックを使った
アリバイトリック。

あれをやってみたいと常々思うんですが、どうにも上手くいかないと言うか
成功してるかどうかわからないんですよね。
飲むのが下手……なんでしょうか……? なんでしょう飲むのが下手って。

まぁ最終的にはもう気にしないで飲んじゃうんですが、いつか成功する事を夢見てます。

それでは小さな夢を抱きつつ、本日のお話はこちらです。

 
さて、眩しいくらいの鮮やかさを持つイルミカラーを表紙にした本を作ってみました。

 
 
 いや本当、目が痛いくらい鮮やかですね……。パキッとしてると言うのか、ダイレクトに目を刺激すると言うのか。

 さすがに全体がイルミカラー一色だと目にはよろしくない(気がする)。
 

と、言うわけで背中に黒のクロスを貼ってみました。背継表紙です。

背継表紙:背クロス(黒)と表裏の平の用紙(イルミカラー)、この二つの異なる素材を
     継ぎ合わせて仕立てられている上製本。

     クロスのつなぎ目に出来てしまう段差を出来るだけ平らにするため、
     背クロスを貼りわせた段階で見切りと呼ばれる線の空押しを押します。
     それから平らの用紙を表紙貼りする事で完成。
 
辞典や記念誌に使われることが多い、高級感が出る表紙の仕立て方法です。

どうでしょう?
眩しさが抑えられると同時に、なにやら
ファンタジーっぽい装丁になりました。

多分某賢者の石とか部屋とか囚人とか、
そう言った世界に出てきてもおかしくないですよこれ。

 
サイズは小さく、名刺二枚分より少し大きいくらいなので持ち歩くのに良さそう。
ささっと出せて、元気を貰えるような言葉とかが書かれている名言集とか。
或いは観光名所とか……地図とか? 地図であればお店や自社までの道のりとか、
そういう物が書いてあると便利そうですね。
 
方向音痴の人間には地図が必須です。
地図見ても迷うのが方向音痴なんですけど!
 
上に書いた以外の用途は中々思いつきませんが、どこか頭の隅にでも置いておいて、
なにか機会で閃いた際には採用してみてください。
 
それでは本日はここまで。
また次回のお話にてお会いしましょう。

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