
トライオートを知ろう!~投げ込み編~
今回は、いよいよ最後のステップ、「挟み込み印刷物の投げ込み」についてご紹介していきます。
トライオートとは
製本の現場で活躍する「トライオート」は、「➀カバー、②帯、③スリップ、④挟み込み印刷物」の本への装着を、一つの工程で行うことができる機械です。
一連の作業を一つの工程で行うため工程の削減となり、また自動化によりエラーを減らし高品質な仕上げが可能となります。
前回は「スリップ(売上カード)」の挿入についてご紹介しました。
スリップの挿入が終わると、トライオートの最後のステップである「挟み込み印刷物の投げ込み」に進んで行きます。
関連リンク: トライオートを知ろう!~スリップ挿入編~
投げ込みとは
完成した本の中に、読者アンケートやキャンペーン案内などの印刷物を挟み込むこと(またはその印刷物)を、「投げ込み」と言います。本に挟み込むだけで、一緒に綴じられたり貼り込みされたりはしません。
一方で、印刷物が一緒に綴じ込まれる場合は「投げ入れ」と言います。
トライオートでは最後のステップで、印刷物を挟み込む「投げ込み」を自動で行うことができます。
トライオートの投げ込み部
弊社にあるトライオートには、投げ込みのユニットが2つ付いています。
このユニットにセット可能な印刷物は、最小でA6、最大でA5サイズとなっています。
それでは、投げ込みの手順を見ていきましょう。

左右に1ユニットずつある投げ込み部

投げ込み部を拡大した様子
➀印刷物をセットする
まず、投げ込み部に印刷物をセットしていきます。
セットされた紙は、カバー・帯・スリップと同じように、下部から1枚ずつ送られていきます。
「タコ」と呼ばれるゴムの部品が付いており、空気の力を借りて一枚ずつ引っ張り、紙を送っていく仕組みです。

投げ込み部にセットしたパンフレット

投げ込み部の「タコ」
③印刷物を本に挟み込む
送られてきた本に合わせてユニットが動き、印刷物(パンフレット)を投げ込みます。
投げ込みが終わった本は、投げ込みの出口まで送られます。

【1】紙が一枚ずつ送られます

【2】本に合わせてユニットが動きます

【3】紙が本に挟み込まれます

【4】本は投げ込み出口まで送られます
イレギュラーには人力で対応
弊社のトライオートは2つユニットが付いており、2点の投げ込みが可能です。しかし、投げ込みが2点だけとも限りません。また、対応可能なA5サイズ以上の投げ込みを行う必要がある場合もあります。
そのような時は、人力で印刷物を差し込むこととなります。ユニットから投げ込み出口まで少し間があいているため、その段階で挟み込んでいきます。
弊社では2ユニット+2人力=投げ込み4点まで対応可能です。
④全行程終了
投げ込みが終わった本は本文出口まで送られ、左右に1冊ずつ振り分けられ集積されます。
これでトライオートの全行程が終了となります。

本の出口
今回は「投げ込み」のご紹介でした。
これにて、➀カバー、②帯、③スリップ、④挟み込み印刷物、全ての本への装着が完了しました。
栄久堂の製本技術や、製本全般に関するお問い合わせ・ご相談は、お問い合わせフォームより受け付けております!製本だけでなく、トライオートで対応可能な「カバー・帯掛け」、「投げ込み」のご発注もお待ちしております。
次回はトライオートのスペックに関するちょっとしたおはなしをします。
それでは次回のほんのはなしをお楽しみに♪