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特殊製本技術 自動で本を飾り付け トライオートVol. 3

トライオートを知ろう!~スリップ挿入編~

製本作業で大活躍!本の付属品の装着を自動で行う機械「トライオート」。

今回は、「スリップの挿入」についてご紹介していきます。

トライオートとは

製本の現場で活躍する「トライオート」は、「➀カバー、②帯、③スリップ、④挟み込み印刷物」の本への装着を、一つの工程で行うことができる機械です。

一連の作業を一つの工程で行うため工程の削減となり、また自動化によりエラーを減らし高品質な仕上げが可能となります。

前回は「カバー・帯掛け」についてご紹介しました。

カバー掛けが終わると、今度は「スリップ(売上カード)」の挿入に進みます。

スリップとは

皆さんは書籍のスリップという言葉、聞いたことがありますでしょうか。
スリップとは、書店で本を購入すると本に挟まっている縦長の紙のことで、売上カードとも呼ばれます。

南三陸町からの手紙

スリップ 売上カード

通常、スリップはレジで抜き取られるはずですが、何故かそのままになっており、家に帰って本を開いたら中に挟まっていた——なんてこともありますよね。(そんな時は、しおりとして使い勝手がいいので私はそのまま挟んでいることも多いです♪)

以前はこのスリップ(売上カード)で本の在庫管理をしていたそうですが、最近はコンピュータで管理をしているそうで、抜き忘れていてもさほど問題ではないそうです。

トライオートはこのスリップ(売上カード)も自動で挟み込みが可能です。

早速、その手順を見ていきましょう!

➀スリップを用意する

予めスリップ(売上カード)を半円に抜きます。
本に挟んだ時に見えるこの半円の突起は「ぼうず」とも呼ばれ、カードが挟んである場所が一目で分かるようになっています。

スリップ 売上カード

スリップ 売上カード

②スリップを挿入部へセットする

半円に抜かれたスリップを、機械へセットしていきます。
棘のようになっている部分がスリップ挿入部です。印刷面が下を向くように配置します。

売上カード挿入部

売上カード挿入部(上面)

③スリップを挟み込む

スリップをセットしたら、本に挟み込んでいきます。
挿入部にセットしたスリップが一枚ずつ送られていき、コンベアで流れてきた本に挟み込まれていく仕組みです。

【1】一枚ずつ下へ紙が送られます

【2】左方向からコンベアで本が送られてきます

【3】送られてきた本がスリップを押します

【4】本に押し出されたスリップが折り曲がり、本に挟み込まれます

今回はスリップ(売上カード)の挿入についてのご紹介でした。

スリップを挟み込む作業も、トライオートに自動でやってもらうととっても簡単です!

次回は最後のステップ、「挟み込み印刷物の投げ込み」をご紹介します。

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それでは次回のほんのはなしをお楽しみに♪

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