HON-NO-HANASHIほんのはなし

皆さんこんにちは。

製本実験室ではいろんな素材を使っていますが、素材を新しく購入するよりも社内で見つけたレフトオーバーをリユースするようなことが多いですね。

今回も、社内で見つけた隠れお宝？を使って製本しました。

それでは本日のおはなしはこちらです。

第56回製本実験

今回は一見何の変哲も無い書籍に見えますが…

実はこれ、表紙がちょっと変わっているんです。

どんな本？

今回の本、なんと表紙に壁紙を使っています。

たまたま社内に壁紙の在庫品があったので使ってみたのですが、これが思いのほか良い感じに仕上がりました。これは何となく商品化の匂いがします…！

写真を見ていただけると分かりますが、壁紙は結構デコボコしています。一見すると凹凸のある普通の紙かな？と思いますが、言われてみると壁紙で目にしたことのある柄ですよね。

光の加減でしょうか。角度を変えると色味が変わるのも面白いです。

以前、このようなエンボス加工を表紙に施したいというお話をもらいましたが、箔押しの機械で表現するには大変な型代やら作業代がかかるということで、結果的に実現しませんでした。
もしこのような壁紙が使えるということであれば、間違いなくその企画に対応できる相応しいものに仕上がっていたはずです。

開いてみると？

中身は通常の真っ白な本文用紙です。

180度開き、ノド元まで綺麗に見えるアズマ綴じを採用しています。

何ができる？

家じまいをする時など、家の思い出をアルバムとして取っておきたいシチュエーションがあるかもしれません。
壁紙そのものに思い入れがある人は少ないかもしれませんが、例えば家の思い出を綴じたアルバムの表紙に壁紙を用いるアイデアなど素敵だと思いませんか？

もし住宅業界で、そういったアルバムを作ってあげるようなサービスを提供されている企業さんがいらっしゃったら、そんな場面にも使えそうです。

もちろん、壁紙という本来の機能を無視して、単純に柄として表紙に使うのもよいと思います。いろんな色や手触りのものがあるので、おしゃれな表紙をつくることができそうです。

100円ショップでも最近はとてもたくさんの壁紙シートを売ってますよね。いろんな壁紙を組み合わせて、手触りの違う紙を貼ったりするのはどうですか…？まあ、手間はかかりますが…。

以前には表紙がベニヤ板でできた本もつくりました。段ボールもやりましたし……。案外何でも表紙になりますね！

関連記事：　温かみと癒しを与える、ベニヤ板の表紙

さて、今回のおはなしはいかがでしたか？

世間には多種多様な壁紙が出回っているようですので、色々探してみようと思います。

こんなの無理かも？と思っても、意外と違うアプローチで実現できたりすることもあります。
本をつくりたいけどこんなのできるのかなあ～と思ったら、ぜひお気軽に！弊社にご相談ください。

最後までお読みいただきありがとうございます。
今回も何かのヒントになれば幸いです。

また次回のおはなしでお会いしましょう！