計算問題やスケッチに「メモが取れる本」(コデックス装)
仕上がりサイズ | B6変形(縦175㎜×左右125㎜×厚さ21㎜) |
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綴じ方 | 本冊:コデックス装、別冊:天糊 |
本文(本体) | 本冊:192p(フールス紙)、別冊:32p(上質紙 46/110k) |
表紙 | ユーライト135k+芯材NPCC#17 |
見返し | 色上質(若草特厚口) |
皆さんこんにちは。
製本実験室では、ちょっと変わった本や、面白い本をつくっています。
(課題の残る作品もありますが…そこは実験ですので暖かい目で見ていただけると嬉しいです…)
製本を考えておられる方へ向けて、何かしらの形で参考になればいいなと思いながら発信しています!
ぜひ、製本実験室のアイデアから発想を膨らませてみてください。
それでは本日のおはなしはこちらです。
第63回製本実験
地側から見ると普通の上製本のようですが、実はこちらの本、一つの表紙に2冊の本がセットされています。
どんな本?
小口側を見ると、本文の半分が違う色になっているのが分かります。写真だと上半分が白色で、下半分が水色になっています。
開いてみると?
開いてみると一目瞭然です。右側には水色の紙が貼り付けられており、左側には通常の書籍が貼られています。この右側の部分は、天糊を施したメモ帳のようなものになっています。
特に呼び名のある製本スタイルではありませんが、似たようなもので左側にiPad、右側にメモパッドが付いているケースを見たことがあります。それと同じようなものです。
左側は一般的な書籍です
ページは左右にめくることができます
右側はメモ帳です
天糊したメモ帳ですので縦に開きます
何ができる?
用途としては、書籍としての読み物とメモ帳の書き込める要素、どちらもあると便利なものに適していますね。
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計算問題×メモ帳
左側に計算問題があり、右側に計算用紙としてのメモパッドが付いてるようなものはどうでしょうか。バラバラにならずにメモも残りますので、どういう風に計算したか、履歴として綺麗に残せるので良いかと思います。
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お手本×スケッチの練習帳
左側のお手本を見ながら、右側のメモパッドで練習するといった使い方ができそうです。もしくは左がお題で、自分でそのお題を見つけて構図などを決めて絵を描くなんてこともできますね。
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旅行ガイド×プラン帳
書籍として旅行のアドバイスや観光ガイドなどを載せて、メモ部分ではそれを参照しながらプランを立てたり、日記を書いたり、思い出を綴ったりすると素敵です。
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ライティングアイデア×ノート
ライティングに関するアドバイスやレッスンを読み物として載せ、ノート側で実際に話を書いてみたり、漫画なら草案+キャラクタースケッチを描いたりするような使い方もできます。
今回のほんのはなしはいかがでしたか?
今回の仕様も今までありそうでなかったものですが、考えてみると意外といろんな場面で使えそうな製本アイデアとなりました。是非皆さん、用途を考えて面白い企画を立ち上げてみてください。
それでは本日はここまで。最後までお読みいただきありがとうございました。
今回も少しでも何かのヒントになれば幸いです。
また次回のおはなしにてお会いしましょう。