栄久堂の製本加工工程 –
断裁工程担当
野崎 俊道
Toshimichi Nozaki
製本工程の一番最初は断裁作業になります。大きな紙に印刷された紙の束を0.5mmのズレもなく揃えて次行程の作業がしやすい大きさに断裁します。紙を数枚扱うのは簡単ですが、数百枚単位で扱うにはかなりの技術と体力が必要です。
オペレーターの野崎さんは、1日20万枚もの紙を断裁します。重さにすると約15トンになります。
「最近の用紙は、様々な種類があり紙を揃えるだけでも大変。紙は生き物というように気温や湿度によって様相を変えます。だから常に紙と会話するように仕事をしています。」
そんな野崎さんは板前でもあり、刃物でカットするのが好きだそうです。
寸法精度が重要
断裁工程では、寸法精度が一番需要。この工程でしっかりと正確な寸法を出さないと、折り工程での誤差が生じてしまう。ここで1mmずれると、折り上がった後には全体的に4mmほどズレが生じてしまうこともある。断裁機の歯や機械のメンテナンスを怠らない事が品質に繋がる。最近の断裁機は優秀ですが、断裁前の紙を揃える工程が一番重要で、まだまだ職人による手仕事が求められる。
