17 10月 2017

【実験的製本レポート】vol.24

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「実験的製本レポートvol.24」

 

  仕上がりサイズ:B5変形(縦92㎜×左右135㎜×厚さ10㎜)

●  綴じ方:アズマ綴じ(背中に特殊な加工を施し、開きをよくしたもの)

  本文:96p(オーロラコート K/93.5k

  見返し:オーロラコート K/93.5k

  表紙:イルミカラー緑46T/80k、背継表紙クロス:東京リネン No320-71、芯ボール:NPCC#34

  花布:伊藤信雄商店#73

  コメント:

 

今回は眩しいくらいの鮮やかさを持つイルミカラーを表紙にした本を作りました。ただ全体にイルミカラーを使うと、眩しすぎて目がチカチカするので、背中に黒色のクロスを貼ってみました。背継表紙って言うんですが、背中にクロスを貼っただけで、なんとなくアカデミックな感じがしますね。でも相手がイルミカラーなので、なんとも不思議なちょっとふざけてるような感じもしますが。

 

サイズは小さいです。名刺2枚分よりちょっと大きいぐらいです。横長の仕様ですごくハンディサイズなので、常に持ち歩く用に適してるかもしれませんね。ささっと出せて、元気をもらえるような言葉とかが書かれている言葉集とか良いかもしれません。サイズが小さいだけで用途が全然変わってきますね。

 

上に書いた以外の用途は思いつきませんが、どこか頭の隅にでも置いておいて、何か機会で閃いた際には採用してみてください。

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございます。

 

 

10 10月 2017

【実験的製本レポート】vol.23

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「実験的製本レポートvol.23」

 

  仕上がりサイズ:B5変形(縦139㎜×左右213㎜×厚さ11.5㎜)

●  綴じ方:アズマ綴じ(背中に特殊な加工を施し、開きをよくしたもの)

  本文:96p(オーロラコート K/93.5k

  見返し:オーロラコート K/93.5k

  表紙:ワールドクロス No201S-61 墨田織り、芯ボール:NPCC#20

  コメント:

 

今回はちょっと可愛らしく、本の小口側に紐をつけてみました。よく街中で見かけるのは、リフィルが可能な手帳であったり、おしゃれなダイヤリーだったりと、やはりプライベートなモノで中身をあまり人に見せたくないような用途に使われていますね。

 

今回は普通の上製本の仕様です。特に中身が取り外し可能だったりするわけではありません。ごくごく普通の一般書籍に紐をつけて見ました。紐はたまたま在庫があったベルベット素材の幅24ミリの太めの紐(リボン)です。何というか紐(リボン)を付けただけで、雰囲気がガラッと変わりましたね。表紙に使われているのは、とても落ち着きのある墨田織りという素材を使いました。そんな和の雰囲気のある表紙でも、このベルッベットのリボンを付けただけで、「まぁ何ということでしょう!」ガラリと雰囲気が変わりました。

 

リボンの付け方としては、表紙に平目打ちで切り込みを入れて、そこにリボンを通しているだけです。その後に糊を入れて機械で締めるので、リボンが厚かったりするとその跡がついてしまいますね。そこを回避するのは困難かと思いますので、出来るだけ目立たないような薄い(厚さの無い)リボンが良いかもしれません。中々数万単位の大量生産には向かない代物ですが、そういうところに価値があるのかもしれませんね。

 

用途を考えると中々思いつきませんが、どこか頭の隅にでも置いておいて、何か機会で閃いた際には採用してみてください。

 

今回も最後までお読みいただきありがとうございます。

 

03 10月 2017

【実験的製本レポート】vol.22

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「実験的製本レポートvol.22」

 

 仕上がりサイズB6正寸:縦182×左右128×厚さ7㎜)

 綴じ方:糸綴り並製、背中にクロス巻き、

 本文80p(NTラシャ黒 46/70k

 見返しNTストライプGA 黒 46/130k

 表紙:ビニールカバー(両袖ポケット有り)

● コメント

 

今回はvol.8(http://www.eikyudo.com/?p=2607)でご紹介した黒一色の手帳をビニールカバーに差し込んだものを作りました。今は一種の手帳ブームにもなっており、本当に様々な手帳が出回っています。今回のは透明のビニールカバーに真っ黒な手帳をセットしてみました。vol.8でご紹介したものと同じとは思えないですね。たったビニールカバーにセットしただけで、随分と丈夫な印象を与えます。手帳は毎日使うものですから、やはり丈夫であることは必須です。その他、手帳に求められる要素は何でしょう? 耐久性、開きの良さ、書きやすさ(ペンと紙の相性)、それとオリジナリティでしょうか?

 

日本で一番売れている手帳「ほぼ日手帳」は年間で60万部近く売れているようですが、ユーザーの方、皆さんが様々な工夫を凝らして、自分に使いやすようにされていますね。また、カバーや表紙などにも色々工夫されていて、オリジナリティを表現されてますね。

 

今日作ってみたこの黒一色の手帳も、使い方次第では無限の可能性を秘めているように思います。ビニールカバーも透明なので、ご自分の好きなイメージ写真を貼ったり、好きなステッカーを貼ったりと毎日のパートナーとして、常に手放せないような手帳にまで昇華してくれると本望です。

 

 

26 9月 2017

【実験的製本レポート】vol.21

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● 仕上がりサイズ:B5変形版(縦238㎜×左右179㎜×厚さ6㎜)

● 綴じ方:糸綴り上製

● 本文:64p:オーロラコート 46/160k

● 表紙:ヴィンテージゴールド(モス)46/107k、芯材:NPCC#34

● 見返し:HS画王 B/T/109k

● コメント

 

今回はチリなしの上製本を製本をしました。通常、上製本にはチリと言って表紙の本文より大きい部分があります。一般的には3ミリくらい本文より表紙の方が大きくなっていますね。そのチリが無いのが今回の上製本です。製本の最後の工程で、本の三方を断裁してしまいます。ですので、表紙の芯材(ボール紙)の断面が見えてしまいますね。そこが面白いのかもしれませんが、本の断面が見えるので、どういう構造になっているか、よくわかります。

 

本全体の印象については、ちょうど上製本と並製本の中間的な要素を感じます。上製本ほど畏まった感じは無く、また並製本ほどカジュアルでも無い、そんなちょうど中間の感じがします。ただチリがあるか無いかの違いだけで、こんなに印象が変わるのは面白いですね。

 

是非採用してみてはいかがでしょうか。

 

 

 

19 9月 2017

【実験的製本レポート】vol.20

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● 仕上がりサイズ:AB版(縦257㎜×左右210㎜×厚さ25㎜)

● 綴じ方:糸綴り並製

● 本文:350p:エアリーボウル 46/70k

● 表紙:クロス:銀河N0361-2、芯材:NPCC#38

● 中表紙:ロベール46/180k

● 見返し:ロベール46/135k

● コメント

 

今回はちょっと高級感を感じられるような、表紙が箱のような製本をしました。右と左にそれぞれ表紙を開くと、中心に本が収められています。表紙は厚めのボール紙にクロスが貼られており、Vカットという手法を使っているので、角が直角になっており、とても高級感を感じるような体裁になっています。

 

表紙は非常に厚めの芯材(3ミリ厚)を使用しているため、一枚一枚、右と左に表紙を開く際にも重厚感を感じられ、中にどんな本が収められているのだろうとワクワクさせられます。左右に開くと左右寸法630ミリが展開され、中心に本があり、まさに玉手箱でも開くかのような感覚を得ます。

 

綴じ方は通常の糸綴り並製ですが、これだけ厚い芯材でカバーされているので、保管や衝撃にも十分耐えうる構造になっています。何十年、何百年と後世に受け継がれていくような大事な書物には最適だと思います。

 

今回の製作においては、Vカットが施されている箱と書物が一体化されているという事が特徴です。また左右の展開寸法も大判なので、サイズ的なメリットを生かして、左右に広がる絵柄を使えば、とてもとても大迫力な表現が出来ると思います。

 

是非採用してみてはいかがでしょうか。

 

 

 

12 9月 2017

【実験的製本レポート】vol.19

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● 仕上がりサイズ:変形(縦245㎜×左右169㎜×厚さ12㎜)

● 綴じ方:アズマ綴じ

● 本文:53枚:ピズムマット K/93.5k

● 表紙:紀州色上質ブルー 超厚口

● コメント

 

今回は断裁に注目してみました。本の小口(側面:パラパラめくる方)が斜めに切れています。本の背中(綴じられている方)は真っ直ぐですが、小口側だけが斜めになっています。

 

実際にページをパラパラしてみると、非常にめくりやすいです。一方向だけですが、指が引っかかりやすいので、とても簡単にパラパラ出来ます。ただ逆に反対方向からめくると、ページが突っ張られてオマケに指も引っかからないので、めくるのが非常に難しくなってます。

 

綴じ方は最近よく採用しているアズマ綴じ、180度以上開く綴じ方です。この綴じ方は本当に綺麗に開きます。綴じられている部分も右と左で繋がっている一枚の紙のように見えます(実際には見開きでも左右繋がってないですが)。見開きで絵柄が繋がっていたり、ちょっと厚めの紙だったりする写真集などには最適です。

 

今回の製作においては、大量生産は難しいですね。断裁の作業時に治具のようなものを作って一冊一冊断裁しなければなりません。1000部くらいが限度でしょうか。数量が増えても単価上のメリットが出せません。でも小口の切り口に印刷などすれば、とても綺麗な表現が出来ると思います。斜めに切れているので、ただ置いてあるだけでも側面の印刷が見えたり、書店で平積みでもされたら、間違いなく注目を集めると思います。

 

面白好きのあなた、是非採用してみてください!

 

05 9月 2017

【実験的製本レポート】vol.18

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「実験的製本レポートvol.18」

 

● 仕上がりサイズ:変形(縦95㎜×左右95㎜×厚さ95㎜)

● 綴じ方:アズマ綴じ

● 本文:628枚:ピズムマット K/76.5k

● 表紙:サイズ(縦150㎜×左右104㎜):イルミカラー 四六/80k、芯ボール:NPCC#38

● コメント

 

今回は本と言うよりもブロックメモに表紙を付けたような本を作りました。

 

綴じ方は最近よく採用しているアズマ綴じ、180度以上開く綴じ方です。(※ブロックメモなどで採用されている綴じ方とは違います)今回は背中に表紙が巻かれていないので、特に開きが良いです。柔らかすぎてグニャグニャします。最後の写真をご覧いただくと解りやすいですが、本をねじる事も可能です。

 

今回の製作上の難しい点は、糊を付けるところでしょうか。紙の側面だけに糊が接着されている状態ですので、出っぱっていたり引っ込んでいたりすると、綺麗に糊が付きません。正確な寸法に断裁して、きちっと揃えて糊を付けなければなりません。製本作業の基本中の基本です。

 

デザイン的には縦、横、高さが同じ立方体になってます。まるでサイコロのようですが、こんなフォルムの本があっても面白いですね。

 

面白好きのあなた、是非採用してみてください!

 

 

29 8月 2017

【実験的製本レポート】vol.17

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「実験的製本レポートvol.17」

 

● 仕上がりサイズ:B6変形(縦190㎜×左右132㎜×厚さ12㎜)

● 綴じ方:糸綴り+寒冷紗貼り

● 本文:160p:ハーレムブラック 46/70k

● 見返し:NTストライプGA黒 46/135k

● 表紙:サイズ(縦150㎜×左右104㎜):ストーンペーパー160μ、芯ボール:NPCC#14

● コメント

 

今回は今までありそうで私は見た事ない、表紙が本体より小さい本を製本してみました。

 

大きさの違いが分かりやすいように表紙を白、本体を黒にしてみました。ここまで大きさの違いがあると、表紙はもはや本の顔では無いですね。本体の腹巻のような、おまけのような存在に見えます。

 

製作上の難しい点は、通常本体に糊を付けて表紙で巻きますが、今回はそれをやってしまうと表紙が小さいために本体は糊だらけになってしまいます。ですので、表紙に糊を付けて本体に巻いています。

 

今回も何となく思いつきで作ってしまったサンプルですが、結構気に入ってます。表紙の芯材も薄めで、おまけに角が丸くなってるのも柔らかさが表現されていて良い感じがします。使い勝手も悪くなさそうなので、デザイン次第では結構面白いものになると思います。

 

面白好きのあなた、是非採用してみてください!

 

 

22 8月 2017

【実験的製本レポート】vol.16

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「実験的製本レポートvol.16」

 

● 仕上がりサイズ:B5変形(縦139㎜×左右213㎜×厚さ11.5㎜)

● 綴じ方:アズマ綴じ(背中に特殊な加工を施し、開きをよくしたもの)

● 本文:128p:b7トラネクスト 46/68.5k

● 表紙:ワールドクロス No201S-61 墨田織り、芯ボール:NPCC#20

● コメント

 

今回も一見は何の変哲も無い書籍ですが、一旦開いてみると不思議な構造に気がつきます。

 

表紙は縦長の本になっています、しかし本文は横長。サンプルのため印刷がされていないので、如何様にも見ることができるのですが、要は表紙と本文の開き方が逆で垂直になってるって事。例えば表紙を左右に開けば本文は上下に開く、一方表紙を上下に開いた場合は、本文は左右の開きになるという事。

 

どんな用途に適してるか?と聞かれると、あまり思いつきませんが、、、

 

普段の生活の中で縦長の本って収まりがいいですよね。

 

例えば本棚にしても一般的に書籍は縦長ですから、たまに横長の本があったりすると飛び出てしまいますよね。その本だけが仲間はずれみたいな感じになって、収まりが悪い。無理に縦にして納めても、背中の文字が見えないから、何の本だか分からない。そんな時に今回の様な本があると良いかもしれません。「縦にも置ける横長の本」とでも呼びましょうか。

 

また思いつき半分で作りましたが、結構面白いかも?と気に入っています。

 

改善点としては特にありませんが、あえて言うなら、本文の開きをもう少し良くした方が読みやすくなるかもしれませんね。

 

「縦にも置ける横長の本」、どなたか採用してみてはいかがでしょうか?

 

 

 

#実験的製本レポート #束見本レポート #へんな本レポート #製本 bookdesign #artbook #ダンボール

01 8月 2017

【実験的製本レポート】vol.14

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「実験的製本レポートvol.14」

 

● 仕上がりサイズ:B5変形(縦171㎜×左右190㎜×厚さ44㎜)

● 綴じ方:(仮名)きわみ綴じ(背中に特殊な加工を施し、開きをよくしたもの)

● 本文:7枚(ダンボール厚さ未明)

● 表紙ミラーコートゴールド 四六135k

● コメント

今回はちょっと冗談っぽい試みで、ダンボールを製本してみました。

 

断裁面が真っ直ぐにならず、本が歪んでしまったり、背中の糊が染み込んでしまい開きが悪くなったりと想定外のことがたくさん起こりました。ダンボールは緩衝材としての役割もあるため、紙の中が空洞になっていて、それ故プレスすると紙が曲がってしまい、断裁面が歪んでしまいます。

 

改善が必要な点は山積みですが、体裁としては面白く仕上がってると思います。本の厚さの割に、とても軽いですし、ダンボールの風合いというのも良いもんです。(ダンボール作家の日比野克彦さんのイラストを参考までに貼っておきますね)こんな感じのイラストが描かれている、ダンボールの本があったら可愛いですよね。本自体が作品になります。

 

 

 

まぁ、これから一つづつ改善していきダンボールブックを製品化していきたいと思いました。