しおり紐(スピン)について
1ヶ月以上も更新が滞ってしまい、楽しみにされていた方々には大変申し訳ありませんでした。
木曜日ブログ担当の佐藤です。2~3月と怒涛の繁忙期を何とか乗り切り、ちょっとひと段落しているところです。
復帰一発目の今日は「しおり紐(スピン)」について書きたいと思います。
「しおり紐(スピン)」は最近ではあまり見かけませんが、手帳やダイヤリーなど、ブックマークの役割として使われていますね。一般書籍では新潮文庫が唯一しおり紐を使っています。
このしおり紐ですが、専門用語ではスピンとも言われております。語源は不明なようですが(参照:https://ja.wikipedia.org/wiki/スピン_(本))日本独自の表現らしいです。
このしおりですが、幾つか太さや色の種類があります。
こちらの写真は東京板橋区にあります伊藤信男商店(製本材料などを扱っている商社)の見本帳ですが、色や太さ、糸、編み方の違いなどで70種類くらいあります。本の大きさ等によって、太さや長さをお好みで決められる方が多いですね。
実は今回、この既存のスピンではお気に入りが見つからず、スピンを糸から編んでもらいました。
こちらが写真になりますが、とっても鮮やかに仕上がっています。デザイナーさんのこだわりから、どうしてもということで決まりましたが、このスピンにまで拘る商品への気持ちの入り様が伝わってきて、何とかお応え出来るよう頑張りました。糸から編んでスピンを作った経験は初めてでしたが、とても勉強になりました。
20年近く製本に携わっていますが、まだまだ知らないことばかりです。
もっともっと拘りある製本に日々努力していきたいと思いました。